感動ってなんなんだろう。
今日懐かしい友人と会い、いろんな話をした。 めったに会う機会がない友人だし (それこそ数年に一度会えるか会えないかだ) さまざまな話をした。
そうして、話しているうちにお互いに、自分にとって辛いことなどの話しもした。 彼は数年前、ある人の言ったことに深く感動し、その感動はそのまま恋へと変化し、紆余曲折を経た。 そうして、それから色んな事があったにも関わらず、いまだかつて彼はその時の感動を忘れられずにいた。
「僕のくだらない人生の中であれほど美しいことは今だにない」
彼は後悔に満ちたとも分からない悔しそうな顔で、今にも涙が溢れそうな眼でそう言った。 今ではどうにもできないその感激を、ただ辛いだけかもしれないその思いを、彼は忘れられずにいた。
聞いている僕には何もできなかった。 ただ、彼の言葉から、表情から、鉛のような激しい感情が流れてくるようだった。
僕にはよく想像できない。 その出来事が何故僕の友人をそこまで深く感動させたか。 感動することなんて人それぞれだ、簡単に「分かる」なんて言ったら僕の友人に失礼かもしれない。
ただ、彼の中に芽生えた激情ともいえる感情と、数年たった今でもそれが色褪せずに彼の中に残っていること。 それは伝わってきたし、奇しくもそれ自身が僕を感動させた。 辛い過去と、美しい記憶が彼の中では表裏一体で存在しているのだ。
「感動」とは広辞苑によれば深く物に感じて心を動かすことだそうだ。
9 months ago
1 comment:
確かに人はそれぞれ違う。でも数年も経ったって・・・まー簡単に言うとビックリしただろう。何も意見を出さないほうがいいな。
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